2019年5月3日(金) 術後5日目 退院
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当院では入院手術は術後5日目に退院としています。
術後の傷も落ち着き出血も減り、入院中に排便の管理にも慣れ、外出で体を適度に動かし、普段の生活に戻る練習も十分できた頃に退院となります。
退院日の朝食
退院日もNaturalなkitchenなつきさんが朝からおむすびを握って持って来て下さいました。
しっとりモチモチの玄米のおむすびはハーブ塩。
胚芽米のおむすびはごま塩。
やさしい味付けで噛めば噛むほど美味しさが分かります。
おむすびに合わないかもしれませんがスムージーも毎朝ついてます😓
朝に水分を摂ることで排泄が促されますので、おなかが空いていなくても何か水分だけは摂取するようにして下さいね。
朝の回診後、退院
朝食後、排便を済ませてから診察を受けて頂き退院となります。
朝に便が下りてきていない人は坐剤を入れても浣腸をしても何も出ませんから仕方ありません。
そのまま退院となりますが、5泊6日の入院生活で排便の管理はバッチリ出来ているので自信をもって送り出せます。
幸い、今回の入院患者さんは全員午前中に排便ができてスッキリしてから退院できました✨
退院後の注意点
1.ほどほどに安静に
痛みが少なく入院中から毎日外出三昧でしたが、退院後もまだ入院中だと思って注意して過ごして下さい。
術後2週間は出血のリスクが高いため、痛みが無いからといって激しい運動をしたり長時間の外出やドライブは控えて下さいね。
2.毎日排便を
入院中に排便の管理を覚えて頂いたので退院後も指導されたように続けて下さい。
入院中と生活のリズムも変わるため便通も変化があるかもしれませんが、1日1回は排便をしましょう。
3.痛いときは便を疑ってみる
今まで無かった痛みが生じたり、痛みの性質が変わったときは便を疑ってみて下さい。
便が溜まっていたり、出したつもりでも残って傷に付いていたりすることが多いです。
傷のくぼみに便が入り込んでしまってキレイに拭き取れないときは坐浴をしてみてください。
大きなタライにお湯をはって、そこにお尻を付けてチャパチャパと水を動かして汚れを落としましょう。
間違ってもウォシュレットは使わないで下さいね。
4.痛みも出血も波がある
痛みも出血も日に日に少なくなってくるわけではなく、昨日よりも今日の方が痛みが強かったり、出血が多いということは通常の治癒経過でみられることです。
慌てず対応して下さい。
ただし洗面器いっぱいくらいの量の出血がある時は夜間・休日関係なく必ず緊急電話に連絡して下さいね。
5.食生活も入院食を意識して
5泊6日の入院食は全て小麦と乳製品フリーでした。
外出先で何か食べられた方は完全に小麦と乳製品を抜いたことにはなりませんが、それでも普段の食生活よりはずっと摂取量は減ったはずです。
便通が良くなるだけでなく、肩こりや腰痛が改善したり、肌がキレイになったり体の変化を感じられた方もおられたのではないでしょうか。
完全に小麦と乳製品を抜くのは無理でも、退院後も意識して量を減らしたり、可能なら完全に抜いてみて下さい。
退院後に便秘や下痢になる人は食生活に原因があると思います。
せっかく入院で腸内環境を改善する食生活を送って頂いたので、できれば日頃の食事に役立てて頂けると嬉しいです。
元皮膚科医という異色の経歴を持つ肛門科専門医。現在でも肛門科専門医の資格を持つ女性医師は20名余り。その中で指導医の資格まで持ち、第一線で手術まで担当する女医は10名足らず。元皮膚科医という異色の経歴を持つため、肛門周囲の皮膚疾患の治療も得意とし、肛門外科の医師を対象に肛門周囲の皮膚病変についての学会での講演も多数あり。
「痔=手術」という肛門医療業界において、痔の原因となった「肛門の便秘」を直すことによって「切らない痔治療」を実現。自由診療にもかかわらず日本全国や海外からも患者が訪れている。大阪肛門科診療所(旧大阪肛門病院)は明治45年創立の日本で2番目に古い肛門科専門施設でもあり日本大腸肛門病学会認定施設。初代院長の佐々木惟朝は同学会の設立者の一人である。
2017年10月には日本臨床内科医学会において教育講演を行うなど新しい便秘の概念を提唱。