受けてしまった手術を後悔しないで

すぐに熱くなってしまい自分の正義を振りかざしてしまってあとでいつも反省している大阪肛門科診療所 肛門科女医の佐々木みのりです。

大阪肛門科診療所は自由診療です。

保険が効きません。

だからというわけではないのでしょうが、あちこちの肛門科を回って最後に受診される患者さんが結構多いのです。

中には

手術を受けたけど経過が悪く治らない

手術をしてからかえって調子が悪い

ジオン注射を受けてから肛門の痛みでずっと悩まされている

など、手術や注射療法を受けてから困って受診される患者さんもおられます。

中には目も当てられない術後の後遺症もあり、その度に、私は憤りを感じて何とも言えない気持ちになっていました。

そこで「あなたが受けた手術が悪かった」「なんでこんなひどい手術を受けたんだ?!」と患者さんに言ったところで、元のお尻に戻すことも出来ないし、患者さんは救われません。

それよりも

これから何が出来るのか?

を考えることが大切です。

やり直しの手術で救える場合は手術を提案してきましたし、出来るだけ手術をせずに普通に排便出来るようにもって行きたいと努力したいと常々思っています。

痔の手術の後遺症のほとんどが専門外の医師による手術

術後の後遺症の患者さんをたくさん診ていますが、重篤な後遺症のほとんどが専門外の医師による手術でした。

逆に専門の医師に手術を受けた患者さんは少ないですし、やっぱり良い手術をしてるなぁと感心させられることもしばしばあります。

だから肛門科だけは専門にかかってほしいと強く思うわけです。

専門医を取得しているかどうかは一つの指標にはなりますが、それだけがすべてではありません。

以前の記事にも書きましたが、私たちが専門かどうかの判断は

どこで研修したか(見学ではダメ)
誰の弟子か

ということなんです。

専門医を取得していても、肛門専門施設での研修経験がなかったり、見学だけですませていたり、誰からも肛門科の診療を教わっていない医師も多いです。

だから専門医を取得しているかどうかだけでは判断出来ないので、医師のプロフィールの経歴をしっかり見て確かめてください。

肛門科の研修を出来る施設は限られています。

日本全国で10数施設しかありません。

施設によって診察や手術のスタイルが異なるため、いくつかの流派に分かれています。

それぞれの施設で特徴があります。

いずれ施設名もブログで公開したいと思っています。

そうすればその地域の患者さんは安心して専門施設を受診できると思いますし、そこの施設出身の医師を見つけやすいと思います。

今はコチラの記事を参考に専門のドクターを探してみてください↓

肛門科の専門医の探し方・選び方〜期待外れにならないために〜

遠方から来られた、専門医の手術を受けた患者さんからの手紙

遠方から来られた患者さんが、わざわざアンケート用紙を送って下さいました。

心のこもったお手紙と一緒に・・・。

私も院長もスタッフも嬉しく受け取りました。

本当にありがとうございます。

このような手紙をいただくと自分たちの仕事が患者さんの役に立っているのだという実感が喜びに変わり、涙が出そうになるくらい嬉しい気持ちと、何とも言えない幸福感に満たされます。

きっと毎日ブログを読んで下さってますよね?

この場を借りてお礼を伝えたいです。

本当にありがとうございます。

あなたからのメッセージはとっても嬉しかったです。

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大阪肛門科診療所様

梅雨前線が近づいてきました。

先生、スタッフの皆様、お変わりなくお過ごしでしょうか。

先日、愛知県より受診させて頂きました○○と申します。

アンケートを記入させて頂きました。

次の受診予定は一年後のため、郵送させて頂くことに致しました。

受診から約1ヶ月となります。

毎日同じではないけれど、先生、スタッフの皆さんに教えて頂いた事を大切に日々を過ごしております。

1ヶ月、あっという間ですね。

診療後、ラブちゃんにおやつをあげられたこと、今でもハッキリ覚えています。

いやされました(^_^)

これからも毎朝7:00に届くメルマガで先生やスタッフ様、ラブちゃんを近くに感じながら楽しみにしてますね。

朝、元気をもらっているんですよ。

お忙しい毎日だと思います。

お体につらい、暑い季節がやってきますね。

季節の変わり目ですから、ご自愛ください。

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そして入っていたアンケートがコチラです↓

小さくてキレイな字でビッシリと表裏、書いて下さっています。

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今からさかのぼること6ヶ月前、私は地元では有名な肛門科で内痔核3カ所と直腸粘膜脱の根治手術を受けました。

その時をきっかけに私の生活スタイルに様々な変化がありました。

食生活の改善や排泄のタイミングを気にしてコントロールして、家に居る時間が多くなっていたように思います。

術後3ヶ月を過ぎた頃から痛みは軽くなっているはずなのに、今度は軟便が続き、ますます「なんとかしなくては」と、おしりのことで頭がいっぱいでした。

その頃から手術を受けたことを後悔するようにもなってきました。

なぜなら、手術前、痛みなどはなく、時々、おしりが切れて1日過ぎれば、またおしりのことを考えない日々を送っていたからです。

その後3ヶ月は軟便が続き、いよいよ「メンタルの問題かしら?」と思うように。

また2〜3回の排泄が毎日あるのに1日中続く便が残っている感じ・・・つらかったです。

便座に座っても何も出ず、トイレから出ると、また残便感・・・そして腹痛。

みのり先生の診察を受けたいと思うようになったのはこの頃でした。

実は手術後、すぐに先生のブログを読んでいました。

手術後の便が、どんなに食生活でコントロールしても出始めが固くて、終わりの便はゆるゆるという状態で排便の痛みが強すぎたのです。

「出始めの便、固い」でGoogle検索をして、先生のブログを見つけることがすぐにできました。

ネット社会に感謝です(笑)

先生のブログに出会えなければ、受診することはもちろん、今の安心感は絶対に手にすることはできなかったです。

「いい手術を受けられましたね」

この言葉、今までの6ヶ月間の不安と後悔を一瞬で吹き飛ばしてくれた みのり先生の言葉でした。

この言葉を聞きたくて愛知県から大阪まで来たと思っています。

本当に心が軽くなり目の前にパッと光がさしてきた喜びを、今でも覚えています。

本当に救われました。

「手術さえ受けなければ」「あの時、他の病院も、セカンドオピニオンしていれば」・・・そんな思いで頭の中がいっぱいだった毎日。

夫や子供達にも暗い顔ばかり見せていて、自己嫌悪な毎日でもありました。

でも、みのり先生にお会いしたおかげで、今は、手術を受けたことも良かったと思っています。

だって、痔の無いお尻にリセットできたのですから。

その状態で みのり先生に教わった便通をコントロールできるので、管理しやすいです。

もう手術後の、あの痛み、二度とゴメンです。

ただ、みのり先生のことをもっと以前に知っていたら、きっと手術はしていなかったと思います。

リセットしなくても、上手く、付き合いながら暮らしていけると思うからです。

手術って今の状態がつらくて、つらくて、そこから抜け出すために受ければいいと、今回初めて感じました。

私みたいに「これ以上、ひどくなる前に」とか「予防的に小さいうちに」で受けると手術のありがたみが小さいと思いました。

大きくても、小さくても、メスを体に入れれば痛いです。

この先の人生で手術と向き合うことがある時には、今回の経験は大変役に立つと思っています。

手術をしてくださった地元、愛知の先生、きっと手術してしまった方が、日々の暮らしが楽になるという思いから手術をすすめてくださったのだと思います。

先生の技術で楽にすることができるのですから。

そしてみのり先生 きっと当時の私だったら先生のお考えが心に響いて「手術をしない治療」を選んでいたことでしょう。

先生の「手術をしない治療」がもっとたくさんの方の選択肢になって欲しいです。

もっと全国的に痔に悩む患者さんが手術以外にもうまく付き合う方法があるんだと知って心が軽くなってくれたらいいなぁと思います。

診察の結果、私は「おしりの便秘」でした。

2回の通院で診察終了となりました。

今は坐薬と軟膏で便通管理中です。

初めての受診からもうすぐで1ヶ月。

上手く出来る日、なんだかスッキリせず、おなか痛くなってしまう日、状態は上がったり下がったりですが、「みのり先生に相談できる」という心強い心の支えのおかげで気持ちの上がり下がりに振り回されることがグッと減りました。

先生にすすめていただいたグルテンフリー・カゼインフリーを続行中です。

最初こそ「何も食べられない!」となげきましたが、そんなことない!

市販のおやつだって、小麦、乳なし 思っている以上にたくさんあります。

2週間だけって思いましたが、探す努力をすれば、忘れなければ、ずっと続けられます!

子供はグルテンフリーのパスタがおいしいって気に入ってますよ(^_^)

米粉だからモチモチ感がいいようです。

そうめんだってグルテンフリー、夏も、これで過ごせます。嬉しいです。

最後に

おしりの悩みに押し潰されてしまいそうだった私でしたが、みのり先生の患者になれたことに、日々感謝しております。

遠くの病院なのに、心はすぐそばに寄り添って下さっていて、私を支えて下さっています。

「いつでも電話で相談できる」と思っていて、でも実際には電話しなくてもがんばれている自分がいます(^_^)

本当にありがとうございます。

私の知っている、どこの病院よりも優しく、丁寧な心遣いの出来る、ホテルのコンシェルジュのようなスタッフさんにも本当に感謝しています。

1年後のおしり検診で、また助けて頂くこともあるかもしれませんが、毎日が楽しく過ごせるよう、努力は忘れずに、頑張ることを大切にします。

ありがとうございました。

私からのコメント

このような手紙をいただくと「この仕事、ずっと頑張ってやってきて良かったなぁ・・・」と思います。

そして「私たちの仕事は、まだ誰かに必要とされている」という確認にもなります。

この患者さんのように私たちの診療を喜んで下さる患者さんばかりではないだろうし、私たちのやっていることが、すべての患者さんに当てはまって、受診される患者さんすべてを幸せにできるわけではないと思うのです。

だから、自分たちの力量を見極め、依頼者(患者さん)の悩みを解決できるように仕事をしなければならない。

自分たちの力量では治せない患者さんを引き受けてはいけないし、そんなことしても患者さんに迷惑をかけるだけなので、日々、試されています。

そして様々な相談や悩みを解決できるよう、自分たちも日々、力をつけていかなければならないなぁと身の引き締まる思いです。

大阪肛門科診療所は自由診療なので、保険診療の先生方が出来ないことをやらなければ存在意義が無いですし、誰の役にも立たなくなったらつぶれるべきだと思うのですが、幸い、まだ必要として下さる患者さんがおられるようなので、手術の件数が激減しても、手術が無くても、どうにかこうにか、何とか生きながらえることが出来ています😓

どんなにいいことをしていても、患者さんから必要とされる医療を提供していても、経営的に成り立たず、倒産してしまっては意味がないので、自由診療で良かった、自由診療だから倒産せずにやってこれていると思います。

私たちにも色々な気づきをくださった手紙です。

ありがとうございます。

スタッフのことまで褒めて頂いて嬉しかったですね。

スタッフは経営者である私たちの鏡です。

何かあれば全て私たちの責任です。

研修や教育など全くしていないにもかかわらず、心のこもった対応をしてくれているスタッフにも感謝です。

本当にありがとう。

グルテンフリー(小麦抜き)は意外と簡単に出来ます。

小麦の代わりに米粉で代用できるし、グルテンフリーパスタグルテンフリーそうめんなど、市販でも売ってますからね!

外食するときだけは店選びに困るのですが、最近はグルテンフリーをやってくれるイタリアンとかもあるようですよ。

プラス200円で米粉のパスタに変更出来たり、グルテンフリーのお店もチラホラあります。

探せば見つかるもんです。

私は外食が減って食費が節約できています。

お金をかけずに簡単に実行出来ますよ♪

またグルテンフリーのことは記事にしますね〜

保険診療の先生が出来ないことを補うのが私たちの仕事かもしれない

この患者さんのおしりを診察したときに、「○○先生、やっぱり手術うまいな〜」って思いました。

やっぱり肛門専門にしている先生は違うなって思います。

でも保険診療だと大勢の患者さんを診ているので、一人一人の患者さんに時間をかけて説明している余裕はありません。

そんなことしていたら1日24時間じゃ足りません。

手術して術後の管理するだけで手一杯だと思います。

だから、そこを補うのが私たちの仕事かな・・・とも思いました。

患者さんの話をじっくり聞いて、困っていることをどうすれば解決できるか一緒に考えて、時間をかけて説明する、そんなこと保険診療じゃ出来ないし、それが保険診療で出来るのであれば、私たちの存在意味はなくなるでしょうね😅

他の先生と同じことをするのではなく、他の先生が出来ないことを提供するように診療をやってきました。

だって自費だから。。。

保険診療と同じものしか提供出来ないなら、それ、ぼったくりになっちゃう。

価格に見合った価値を提供したいと常々思って診療をしていますが、価値を感じるのは患者さん。

私たちが価値があると思っても、患者さんが価値がないと思ったら、それは価値がないんです。

だから価値を感じてくださる人に来てもらわなければならない。

来てくれる患者さんすべてが価値を感じているわけではないと思うし、100%はありえない。

せめて一人の患者さんにかける時間だけでも保険診療の先生よりも長くしなければ、客観的にメリットがない。

だから、私たちの診療が期待外れに終わった患者さんでも、保険診療では3分診察だったけど、ここでは30分かけてもらった・・・という、ある意味、私たちの「時間を買ってもらっている」という意識でやっています。

30分という時間が長いのか短いのか分かりませんが、その時間で満足させられないのであれば私たちの力不足ですから、まだまだ努力して力を付けていきたいと思っています。

患者さんからの手紙やメッセージは私たちの仕事の糧です。

こんなステキなお手紙をもらえることは最高の報酬です。

患者さんからの声は私たちの宝物。

これからも大切にしていきたいと思います。

本当に感謝です💖


診療所のセラピードッグ「ラブ」🐾
ラブは月曜・金曜の診察を担当しています🐶
是非、ラブが居るときに診察に来て下さいね💕

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