クローン病とグルテン過敏症の症状は似ている?!

(2019年4月18日加筆修正)

本日は肛門科医が診断したり治療する機会がある腸の病気「クローン病」についてお話ししたいと思います。

クローン病と肛門科医

先日当院を受診された痔瘻の患者さんがおられました。

その患者さんの肛門を見た印象が、クローン病のそれととても重なっていたため知り合いの先生に検査をお願いしたのです。

クローン病は炎症性腸疾患というグループの病気の中のひとつです。

消化管のいずれかの部位に炎症が起きる病気で、1930年代に米国から報告されそれ以来増加を続け現在日本でも増加を続けている病気で、難病指定があり、保険診療では医療費の補助が受けられます。

この病気、痔瘻がきっかけになって発見される場合があるのです。

特長のある痔瘻で、見慣れていると「・・かも?!」とカンが働きます。

私が肛門科を勉強させて頂いた東京の社会保険中央総合病院は内科にクローン病を専門とする高添正和先生がおられたので、その関係でたくさんのクローン病の患者さんを診させて頂きました。

ですから、クローン病の痔瘻は理屈抜きで目が覚えているといいますか・・もちろん100%ではないのですが、そういう状況です。

若い男性に多い病気なのですが、今回の患者さんもそうでした。

患者さんのお母さまはみのり先生の患者さんだったので、当院を受診されたわけです。

お母さまからのメール

お母さまよりメールでご報告をいただきました。

先日 息子が診ていただいて、クローン病の疑いで □□クリニックを紹介されました〇〇と申します。

そこでクローン病が確定となり、大学病院で小腸の病変を確かめ 今後の治療を受けるよう紹介されました。昨日 の予約で行ってまいりました。

△△先生に担当していただき、2週間後から 内視鏡検査用のダミーカプセルを飲むことから始めるそうです。

家族ともども 不安がいっぱいですが、少しづつ前に進んでおります。

みつけて 繋いでいただいたこと、とても感謝しております。

取り急ぎ、ご報告まで。

不安な中、わざわざご報告をくださったのです。

ありがとうございました。

もちろん、医療機関からも報告は来ています。

クローン病に関して言うと、私の仕事は見つけるまで。

そこから先の治療は専門の先生に任せた方が良いですね。

クローン病とはそういう病気です。
公的な補助も受けられる制度がありますし、その方が良いです。

グルテンフリー食でクローン病が治った?!

ここでは病院で行う標準的な治療以外にこんなことがあるというのを紹介します。

別のケースでの話ですが、以前クローン病を疑われていた方がグルテンフリー食を試したら症状が良くなってしまったというケースを当院で経験しました。

その方は結局、グルテンアレルギーをクローン病と誤診する寸前だったという結論になりましたが、グルテンアレルギーによるリーキーガット症候群とクローン病は症状が酷似するようです。

グルテン過敏症とは?リーキーガット症候群とは?

グルテンとは小麦、ライ麦などの穀物の胚乳から生成されるタンパク質の一種で、パンの「ふわふわ」の原料です(間違ってたらゴメンなさい)。

このグルテンに対するアレルギーの方が実は結構おられるらしいのです。

グルテンアレルギーの症状は多彩ですが、そのひとつがリーキーガット症候群です。

リーキーとはleaky漏れやすい、ガットはGutと言う意味。

つまり「漏れやすい腸」なのですが、ここで言う漏れやすいというのは失禁の意味ではなく、腸管壁のバリアが弱いという意味です。

腸は有害な物をブロックしながら、身体が必要とする栄養素を吸収、しかも体内から必要な物質が逃げてゆくのも抑えていますが、バリアが弱くなると有害なモノは体内に入りやすく、身体に必要な物質は逃げてゆきやすくなり、つまり「漏れやすい」状態になるわけです。

クローン病は腸管に炎症が起こるのですが、腸に炎症が起きるとバリアの機能が弱くなります。

だからクローン病とリーキーガット症候群は症状的には似ているというわけです。

自分がグルテンアレルギーかどうか確認する

近年、グルテンフリー食というのがちょっとしたブームです。

主にダイエットの世界から有名になり、なんとなく「ヘルシー」というイメージになっちゃってますが、ここで論じているのはもうちょっと深刻な問題で、グルテンをうけつけない人がいるって言う意味ですね。

グルテンフリーについてはみのり先生がたくさんブログを書いてくれています。

ご参考に↓

「粉もん」は便通に悪い?!
便通を良くするには何を食べたらいいですか?
小麦を食べるともっと小麦が欲しくなる理由

グルテンアレルギーかどうかの確認方法は、単純です。

グルテンを抜いてみること、摂取しないようにすることです。

通常は2週間完全に抜きます。

そして、ここからが本当に大切なのですが、2週間完全に抜いたあとで、「食べてみる」のです。

食べてみるのが、本当の検査です。

辛い症状が出たら、グルテンアレルギーと考えて良さそうだ・・というものです。

ただ、アレルギーにも重度のケースと軽度のケースがあるようです。

また、小麦は食材としての性質上お腹にもたれます(笑)。

完全に抜いた後に久しぶりに食べてみると、翌朝お腹が張るのがものすごくよく分かります。

しかし、これがアレルギーの症状なのかどうなのか判断が難しいようです。

ただの「苦手」ってことかも知れません。

アレルギーでなくて苦手なのだとしたら、対策は小麦を完全に抜かなくても良くて、「減らす」だけでいいわけです。

私自身はこの「苦手」だというパターンのようです。

さいごに

まあ、色々書きましたがクローン病だと思っていたらグルテンを抜いたら治っちゃったっていうケースもあるってことです。

簡単に「完全に抜く」なんて言いましたが実は結構大変です。

なんせお醤油にまで小麦は入っています。

しかし、人によっては本気になって試してみる価値があるんじゃないでしょうか?

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