焼き鳥屋、鳥扇のお話

焼き鳥屋、鳥扇

(2018年9月9日加筆修正)

最近めっきり外でお酒を飲む機会が減った大阪肛門科診療所 院長の佐々木巌です。

当院のすぐ近くに鳥扇(とりせん)という焼き鳥屋さんがあるのですが、そのお店に行ったときのお話をしたいと思います。

完全な雑談ですので、お忙しい方はスルーしてください(笑)。

鳥扇は一戸建ての住居の1階部分をお店にしておられるカウンターだけの焼き鳥屋さんです。

私が半ズボンをはいた小学生だった頃からずっとやっておられますから、最低でも35年程度続いているお店です。

私は当時、鳥扇の真正面にあるマンションの、家のベランダから鳥扇を見下ろす位置に住んでいました。

当時からスゴくいいにおいを出しておられましたね。

大人になってからも結構ずっと気になっていました。

あっという間に月日は流れ、私は東京に修行に行き、結婚し、子供が生まれ、また大阪に帰ってきて、しばらくしてまた以前の家に住むようになりました。

今から16~17年前位だったと思います。

お店の前を日常的に通っていましたが、一度もお店に入るご縁がありませんでした。

「いつでも行けるし、まあそのうち行こう」位の気持ちだったんでしょうね。

はじめて訪れたのは、今から10年くらい前のこと。

家内とふたりで行きました。

「良いお店だね~」と思いましたが、子供がまだ飲み屋に連れて行くには小さく(苦笑)その後またご無沙汰となります。

その次にお邪魔したのは随分経ってから、1年くらい前・・

家内と息子の3人で行きました。

まずは、その時のことから。

久しぶりの鳥扇

鳥扇はカウンターだけのお店で、老夫婦が切り盛りしています。

正面、右、左に古いカウンターがあって席数は10席くらいでしょうか・・

大将が炭火で焼き鳥を焼いてくれます。

うまいんですよ、これが。

10年前に行った時もそうでしたが、右側のカウンターに座りました。

お店に入っていつもの飲み屋の調子で

「生ください」

なんて言うと、

「うち、ビンビールしかないのよ・・」

と奥さん。

「失礼しましたぁ。大丈夫です、ビンビールください。ビン大好き。」

と私(笑)。

その日は常連さんたちが慣れた様子で左側のカウンター、ちょうど私たちの正面に座っておられました。

男性、女性、男性と並んで座っておられました。

男性のひとりは還暦前くらいに見える元気な方でした。

もう一人の男性はもうちょっと年長ぽい感じで「センセイ」と呼ばれていました。

あとでセンセイは税理士さんと聞きました。

50代にみえる女性も鳥扇では顔なじみの様子。

常連さん達が話しかけてくださったのですぐに打ち解けて話をしました。

どうやら皆さん、鳥扇に長いこと通っておられるご様子です。

私たちの側はさしずめ「ビジター席」でした。

「鳥扇に来たんならこれは食っとけ、ってのあったら教えてください。」

と奥さんお願いしてみました。

すると、「センセイ」と呼ばれていた常連さんが

「アレがええんとちゃうか・・」

となにやら裏メニューらしき逸品を奥さんに指示して、

「僕ももらうわ・・」

と注文、ついでにごちそうしてくださいました。

確かにうまかった!
何やったか忘れたけど・・

で、話が進んで、息子の歳、私たちの歳に話がおよぶと・・・

「オレたち幾つに見える?!」

元気の良い還暦前に見える男性がおっしゃるのですが、ちょっと気を遣っちゃいますし答えられないでしょう?

口ごもっていると、

「オレ66、こっちのセンセイは76。」

「わぁ、そうなんですね。ちょっとそんな風に見えないですね。」

見た目はそんな年に見えない若々しい常連さん達。

そもそもそんな年で「常連」ていうほど頻繁に飲みに行くってスゴい。

と感心していたら・・

「あはは、でもホンマに重要なんはここからやで。鳥扇の奥さん86。」

「え?」

「で、大将は96!」

「ええ・・?!」

驚愕でした。

大将、確かに串を持つ手がプルプルしてましたけど・・でも96歳って・・

鳥扇の奥さんが

「うふふ・・」

ですって!

鳥扇、すげえ。

後日行ったときのこと

それから何ヶ月かして、また行きました。

男性の常連さん達、元気な男性とセンセイのおふたりは、前と同じように左側のカウンターの同じ席に座っておられました。

二人の間にはやっぱり女性がお一人、40代後半から50代に見える方が座っておられましたが、前におられた女性とは別の方でした。

この男性の二人の常連さん達、どうも来店する曜日が決まっているようでした。

私がたまたま前と同じ曜日にお邪魔したわけです。

私たちはやっぱり前と同じように右側のカウンターに座りました。

ただ、その時は私たちと常連さん達の間、正面カウンターに若い男性二人が座っていました。

若い男性二人は近隣の会社に勤める大手の金融系の会社員で職場の同僚のようでした。

常連さん達は私たちの時と同じように、この若い男性二人とも和やかに話をしておられました。

私たちはそれをだまって聞いていました。

どうも常連客である「センセイ」は若い男性二人の職場の関係者を知っているようで、ちょっとそのことで盛り上がっているようでした・・

若い男性のひとり

「・・で、〇〇という者が私たちの上司なんですが、ご存じないですかね?その部署に私たちいるんです。」

センセイ
「えーと、それは□□支店のひと?」

若い男性
「そうです。ちょっと年配のですね、ええと、50歳過ぎたくらいの・・」

そこで私、思わず口を挟んでしまいました(笑)

「ねえねえ、ここでさ、50歳過ぎの人を『年配』って言ったらあかんと思うよ?」

「は?」

常連さん達はニヤニヤしています。

待ってましたとばかりに、元気な方の常連さんが

「オレたち幾つに見える?!」

とおっしゃいました。

若い男性二人は、やっぱり気を遣って口ごもります。

「オレ66、こっちのセンセイは76。」

「ええ、そうなんですか。そんなご年齢には見えないです。」

「あはは、でも大事なんはここからや。鳥扇の奥さん86。」

「え?」

「で、大将は96!」

「ええ・・?!」

・・いやあ、どこかで聞いた会話だなあ(笑)

その横で串を持つ大将の手はやっぱりプルプル震えていました(笑)。

「休ミします」の貼り紙

鳥扇はお休みが多いお店です。

ご高齢なんだから当然です。

常連さん達が言うには、お盆休みと称して8月中全部休むんですって(笑)。

正月休みも1ヶ月くらい取るんだそうです。

年中休みだらけ、って言ってました。

先日前を通りがかると貼り紙がありました。

「休ミしますのでよろしくお願いします。」

ふーん、と思っただけでその時は通り過ぎました。

ところが、それがこの2週間くらい続いているのです(苦笑)。

これが常連さんの言う鳥扇のお休みなのかなあ。

半分心配になりつつ、次にお店が開くのを待っています(笑)

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