肛門とお尻(臀部)の慢性の痛み

痛みが慢性化するケース

(2018年9月9日加筆修正)

予約で約束した診察時間がなかなか守れない大阪肛門科診療所 院長の佐々木巌です。

硬い便により排便時に肛門が痛くなった、というケースはしばしば経験します。

しかし、その中で少数、肛門ではじまった痛みが別の部分に広がったり、痛みの性質が変化したりして、痛みが慢性化する方がおられます。

こういったケースは、ほとんどが近畿圏外在住の遠方の方で、通常複数の施設を受診した後で当院に来られます。

肛門から臀部の慢性痛

2011年頃に不摂生がたたり、太い便が出て痛みと出血がありました。近所の肛門科で酸化マグネシウムをいただき、以来ずっと飲んでいました。

酸化マグネシウムに依存してしまって大丈夫かなと疑問はありましたが、飲まないと時々出始めの便が固いことがあるしと思っていたところ、去年2016年のゴールデンウィーク頃、突如として、椅子に座っていると肛門およびその周辺に、チクチクとした痛みがあり、日を追うごとに痛みは強くなり、座って食事をするのも困難になりました。

近所の肛門科2軒へいきましたが、どちらでも異常はないということで我慢して過ごしているとチクチクとした痛みは少なくなりましたが、かばって座っていたりして、オシリに負担をかけてしまい今度は肛門周辺や太ももの付け根までが、座ると痛い状態になってしまいました。

1年近くの間、なるべく座らないよう立っているか寝ている生活をしていましたが、さすがにその生活も限界になり、どうにかしたいと思いネットでさがしていると、こちらのみのり先生のブログが目に止まりました。

肛門の痛みが一番の悩みでしたが、たまに出始めの便が固かったこともあり、私は山口県に住んでいて遠かったのですが、思いきって受診させていただきました。

〇月〇日の月曜日、午前9時半の予約でしたが、前泊して環境が違ったせいか前日から便が出ていない状態で、院長先生に診ていただきました。

肛門診察のさい「めっちゃ、つまってる」と言われてさすがに恥ずかしかったですが、笑いとばして便出しの薬をしてくださった院長先生のやさしさが嬉しかったです。

そんなこともあり、さらに私の話したいことを全部聞いてくださったこともあり、病院を出るときにはお昼を過ぎていました。

その日一番手間のかかる患者だったと思い、申し訳なく思うと同時に、あらためて感謝しています。

診察結果はやはり、異常はないということでしたが、痛みがあるの何かが悪いのだろうから、元にはもどらなくても、半分か7割くらいは痛みを減らせるようにしたいと言ってくださったのは心強かったです。

私の場合は、酸化マグネシウムは続けてもよいようで、それに加えて残便を出す薬を併用し、院長先生に診ていただいてからもうすぐ1ヶ月がたちますが、出始めの固い便で悩むことはなくなり、それだけでも心理的にかなり楽になりました。

肛門や周辺および太ももの付け根の痛みは、一年近くかけて悪くなったものがすぐに良くはならないと思いますし、これから少しづつでも良くなればと、気長にやっていくしかないと思っています。

私の2回目の受診は1ヶ月後で、その後は年1回かなと思いますが、これからもお世話になっていけたらと思います。

便出しの薬のさいですが、待合室で時計を見て時間を計らなければならなかったのですが、掛け時計が受付のところにしか見当たらず、それを見ていたのですが、その時に女性が帰らりたりするのがどうしても見えてしまい、女性の方は嫌だったかなと思いました。

テレビの方にも掛け時計がすぐ見えるところにあるといいのではと思いました。

なるべく座らない生活

この方は、自宅でPCを使ってお仕事をしておられます。

以前から日中は長時間椅子に座って作業しておられたようです。

そんな生活をしていた方が、痛みが肛門から臀部に広がってからは「なるべく座らず立つか寝るかの生活」をされたと書いておられます。

実際PCも立ってやるか、寝てやるかにして、工夫したそうです。

かなりキツかっただろうと思いますが、それもご自宅でできるお仕事だから可能だったわけですね。

ご苦労なさってたんですね・・

正常と診断され当院へ

こういう原因不明の痛みに悩むケースは、すでに他の肛門科を受診しておられ、正常の肛門と診断され、従って行うべき治療法やケアの指針もなく途方に暮れているケースがほとんどです。

この方もそうでした。

少し余談になりますが、私が勉強した施設では、今回のような原因不明の痛みに対しては「手術をすると余計に悪くなる」と言って安易に手術しないように戒めていました。

私は昔も今もその教えを信じていますので、今回もはじめから手術治療は考えていませんでした。

しかし、治らない患者さんを見かねて手術に踏み切る先生も当然おられます。

以前は、前施設で手術が行われた結果、全くの無効だったとか、むしろ酷くなってしまった、といったケースをしばしば経験したものです。

でも近年では前施設で手術を行ったという方はほとんど見かけなくなりました。

この方も、前に受診した2つの施設では、手術の提案はなかったようです。

患者さんによっては、「『手術しても治らない』という烙印を押されたように感じてしまって辛かったとおっしゃる方もおられるのですが、それでも、私は手術しない方が良いと思っています。

白状すると私も、少数ですが患者さんを見かねて手術に踏み切った経験があります。

当然ですが術前にガッチリ説明して、全く無効かもしれない、むしろ却って悪化するかも知れないということを理解してもらってからです。

頼まれて渋々手術する感じです。

結果、良かった人もいますが、全く無効だった方と半々くらいおられるの印象です。

ホントに確率悪いです(苦笑)。

当院の手術費用は高額だし。

幸いなことにひどく悪化した方は経験ないのですがその理由も分からず、根拠なし。

オススメしないです(汗)。

話を戻しますが、そういうわけで痛みの少ない生活スタイルをしながら、要するにただ我慢しておられたのですが、それにも限界が来て、遠路はるばる当院までお越しになりました。

糞詰まり

はい、確かに私「めっちゃ、つまってる」と言いましたね。

ゴメンナサイ、恥ずかしかったですか?

便が残っていることを「恥ずかしい」とおっしゃる方と、「申し訳ない」とおっしゃる方と両方おられますが、いずれにしても、どうぞお気になさらず・・

深刻な顔をして申しあげることもできるのですが、怖いでしょ?

そうすることで病状説明に「脅し」の雰囲気が入るのが嫌なのです

〇〇しないと××になっちゃうよ!みたいなヤツです。

そうでなくても緊張しているのに、そんな雰囲気じゃあ正常な判断はできないですよ。

それじゃ説明じゃなくて誘導になっちゃう。

そういうの、私のポリシーに反します。

現状認識は穏やかな気持ちで、偏らない姿勢で行ってほしい。

明るい心というか、希望というか、どんな治療法を選ぶときもそんな前向きの気持ちでいて欲しい。

そういう診療を通して、笑顔のあふれる肛門科でありたいのです。

手間のかかる患者?

9時半の予約だったのですが、確かに診察が終わったら昼を過ぎていました。

誤解のないように申し上げておきますが、私、ずっとこの人にかかりっきりではありませんでしたから!

さすがにそれはムリです!

ほとんどの時間は他の患者さんを診ていたのです。

この方の症状を私が理解できるかどうか分かりませんでしたから、しっかりお話をする必要がありました。

ですが私も、患者さんも、後ろに待っている患者さんがいると気持ちが急いて落ち着いて話がしにくいわけです。

だから、長時間待っていただき最後に回ってもらったのです。

だから診察時間のはじめの方のご予約だったのに、終わったのは最後(笑)。

患者さんはご自身のことを「手間のかかる患者」と書いておられるのですが、これは私の能力不足のせいです。

お待たせしないで順番通りに整然と診療する能力がないだけなんです。

いつも言うんですよ。

ゴメンナサイ、僕、よう時間守らへんねん(時間をまもることができません、の大阪弁です)。」

ゴメンナサイ、予約診のクセに1時間お待たせしてしまった(苦笑)」

でもこれが精一杯です。

その日の患者さん達も、そんな私のことを理解してくださる方だったので、良かったです。

この患者さんも、他のみなさんも、ありがとうございました。

ご意見ありがとうございました

女性の立場に立って時計をおいてはどうかと、ご意見をくださいました。

ありがとうございます。

当院はこういうご意見を参考に少しずつ改善を繰り返しています。

また検討して対応するよう(あるいは対応しないよう・・笑)考えたいと思います。

お気づきの点がありましたら、ご提案お待ちしています。

2回目の診察のときのこと

患者さんがこの感想を書かれたのは初診で来院されてから、2回目の診察の間の期間です。

この感想を書かれた後、これを持って2回目の受診に来られました。

この感想を書いた時点では、座っているときの痛みはまだ続いていると書いておられるのですが、来院されたときには、座って仕事ができるようになったとおっしゃっていました。

カンペキではないけれど、多分60点くらいはもらえたんじゃないかなあ。

ちょっとはお役に立てたみたいで良かったです。

治療の内容は、やっぱり便通管理でした(笑)。

臀部の痛みに関しては、何が悪いか分かりませんでした。

でも、毎日排便してるのに、出残り便秘®はあるみたいだから、出残り便秘®を解消してもらいました

少なくとも出始めが硬いのは何とかなるだろうし。

ついでに臀部の痛みもなくならないかなー、とちょっぴり期待していたのですが、うまくいったみたいです。

なぜうまくいったのか、その理由は・・神のみぞ知る、かな?(汗)

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