良質の情報は「腕力」で探せ

今日、診察終了後にとても勉強になり、勇気を頂く出来事がありましたので、そのことを書きます。

受診するお母様に付き添って来院された、息子さんとの会話からのお話です。

お母さんに付き添って来院された、息子さん

70代女性の患者さんが、お付き添いの息子さん(恐らく50代)とふたりで新幹線に乗って来られました。

ご自宅近隣の専門施設を複数、受診された後にわざわざ当院を受診されました。

お話を伺うと、普通の良質な診療を受けておられたのですが、先生の説明が理解できないこと、診療方針がご自身・息子さんのポリシーと合わないという理由で当院に来ようと思われたそうです。

私の意見、治療方針を説明し、選択していただきました。

これまでの先生方の見解についても私なりに解釈して説明し、前の先生方もそれぞれ標準的で良質の医療であることを説明しました。

ご本人にも息子さんにも安心して頂けたと考えています。

診療の内容については別の機会に書くことにします。

さて、診療終了後に。

最近のルーチンである質問をさせていただきました。

「どうやって当院を見つけられたのですか?」

 

息子さんが答えました。

「先生のブログを、最近、グーグルの検索で見つけました。

ただ、何ページも何ページもめくって、やっとのことで見つけました。」

 

「やっぱり。すぐには見つけられなかったでしょ?」

そう、最近は当院を見つけることが難しいのです。

当院の情報が見つからない

実は2018年8月1日、グーグルの検索エンジンのアップデート以降、当ブログは検索結果に表示されなくなりました。

検索エンジンというのは検索プログラムのことで、アップデートごとに検索基準の見直しを行っているわけです。

もっと正確に言うと、グーグルで検索したら当院のブログとHPは大体10ページ目以降くらいに表示されるようです。

以前なら検索ワードにもよりますが、大体1ページ目に表示されていたのに、です。

当院としても対策を講じているのですが坂道を転げ落ちるようにアクセス数は減少、現在も減り続けています。

以前の人気記事である「かゆみ」の記事に至っては、アクセス数にして、2000閲覧/日だったのが現在では20閲覧/日、つまり1/100になってます。

おしり(肛門)のかゆみ〜肛門そう痒症、痔のかゆみ、肛門の皮膚病について〜

だから最近は、初診患者さんには、どうやって当院を見つけたのか尋ねるようにしているのです。

当院だけじゃない、他の分野でも

息子さんが教えてくださったのは、他の分野でも同じような事が起きているらしいということ。

息子さんは、お母様のために色々検索しているそうです。

例えば漢方の領域でも、以前なら検索の1ページ目に表示されていた良質な記事が、今ではずーっと何ページも後ろの方に表示されるようになったとか。

 

医療でも、他の分野でもそうらしいです。

 

今、これをご覧になっているあなたは、このブログをどうやって知りましたか?

きっと以前から読んでくださっていた方が一番多いのだと思います。

・・そう思うから、今日の記事を書こうと思ったのですが(笑)

 

ちなみに、あなたのPC(スマホ)からグーグルで検索して当院が上位に表示されるとしたら、それはあなたのPC(スマホ)があなた用にカスタマイズされているからかもしれません。

その場合は、当院にご縁のないご友人のPC(スマホ)を借りて、キーワード検索してみてください。

例えば「痔 かゆい」とか。

当院のブログは、きっと何ページもめくらないと出てこないと思います。

「大阪肛門科診療所」で検索すると、さすがに一番に出てくるようです。

でも「大阪 肛門科」だとやっぱり何ページもめくらないとダメみたいです。

医療系サイトは判断が難しい、でも、当院まで一緒されるのか!

確かに医療の情報は難しい、それは分かります。

 

専門外の人から見て、何が真実で、何がハッタリか分からない。

実際に集患(医療では集客ではなく集患と言います)のために、ウソを書いているページもあるようです。

そういった行為を禁じるガイドラインが最近作られました。

私もそれに賛成です。

だって医療機関がウソ言うたらアカンでしょ、患者さんが迷惑します。

 

ガイドラインが作られたからなんでしょうか・・。

今検索の上の方に来ているページは、教科書みたいなサイトが多い。

サイトによっては何年も更新されていないようなものまであります。

この検索結果から、そういう記事が「間違いないのない記事」だとグーグルが判断したと推測されます。

推測されます、と書きましたが、グーグルの審査基準は非公開なので推測するしかないのです。

 

一方、当院のブログはと言いますと、更新しまくって、個性的な診療をウリにしていて、教科書以上の事を必死で書いていて・・まあ、頑張ったと思います。

グーグルにしたら「怪しいサイト」と言わないまでも、「間違いない」とは言い難いかも知れません。

当院は反主流ではありませんが、非主流であることは確かです。

私は医療にも多様性が必要だと思っていて、私達が標準以外のひとつの選択肢でありたいと考えています。

その為に一生懸命アピールしてきたわけです。

検索で表示されなくなったのは、そのせいなのかなあ、と考えたり、考えなかったり・・(どっちやねん!)

 

だからって、当院までそういった良からぬ輩と同列にみられたのかと思うと、心中穏やかではありません。

一緒にせんといてくれ!と言いたいです。

企業の存在意義?それとも情報統制?

息子さんがおっしゃるには、

「グーグルだって企業なんだから利潤がからんでいるんじゃないですか?

ある種の情報統制みたいに感じますね。

そんな雰囲気があるのは医療系の世界だけではないですよ。

私のいた政策の世界だってそうです。(この方はある分野の政策の研究をしていたそうです)

本来そういうことは政治の責任だと思うのですが、そこもおかしなことになっている。

近年インターネットのおかげで情報はタダだと思う人が増えました。

でも、タダの情報には必ず紐がくっついていると考えるべきなんですよ。

じゃ、お金を払えば正しい情報が買えるのかというと、そうでもない。

そんな時代はまだ来ていないようです。

つまり、調べる側に情報を取捨選択する能力が求められているんです。」

 

・・全く、おっしゃる通りです。

勇気と根気で、がんばります。

お母様も付き添いで来られた息子さんにも、当院の診療にご納得いただけたようでした。

で、こんな励ましの言葉を頂きました。

 

「正しい情報、本当のことを言うのには、勇気が必要です。

だから先生達のブログには価値があると思います。

見つけるのは大変だったけど、お陰でこの診療所と縁ができました。

今、検索のことは大変ですけど、地道にやるしかないと思います。

私は大丈夫だと思っています。

がんばってください。」

 

・・ありがとうございます。勇気が出ました。

無料の情報の代償

私も常々、情報はタダではないと思っています。

この方がおっしゃるように、タダの情報というのはちゃんと金づるの紐がくっついていることが多いです。

あるいはお金を払わなくていい代わりに、自分の思考や価値観の中に何者かが侵入しているのかもしれません。

 

そんなこと言ったら「このブログも無料ですけど、大丈夫ですか?」なんて声が聞こえてきそうですね(笑)

確かに私は自分の意見を言うためにこのブログを書いています。

ただ、意識して標準的な意見も同時に書くようにしています。

個性の強い診療をしているという自覚がありますから、読者の方に標準との違いを知ってもらった方が良いと考えるからです。

 

ですから、読者の皆さんは「これが標準じゃないんだ」と意識してください。

あくまでも、ひとつの意見として読んでくださいね。

そう意識してもらっている限り、安心して読んでもらって良いと考えています。

昔の検索に戻った感、あり。良質の情報は「腕力」で探せ。

そう言えば、昔、ネット検索って、広告でお金払って上位表示されているサイトと実力で上位表示されているサイトの区別がなかったですよね。

あれに戻った感じですね。

当時、私は、検索結果の一番上に来るサイトは決してクリックしませんでした。

広告だって分かっていたから。

何ページもめくって良質の情報を探したものです。

手間暇惜しまず探さないと、お宝情報にはたどり着けなかったのです。

 

あれが不評で、広告代払っているサイトには「広告」っていう見出しが付くようになったんだと思っていました。

残念だけど、あのころに戻ったような感覚です。

根気が要るけど、そこで妥協したら多様性が大事なんて言えなくなっちゃう(笑)

 

今後は、良質の情報は手間暇惜しまずに「腕力」で探す時代に戻るのかも知れません(苦笑)

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