産後の痔の経過について

(2018年9月9日加筆修正)

超安産で2時間足らずで分娩が終了した大阪肛門科診療所 肛門科女医で専門医・指導医の佐々木みのりです。

大阪肛門科診療所には若い女性がたくさん来られています。

70代の患者さんが「待合室が若いキレイな女の子ばっかりでビックリしたわ!」と診察室に入ってくるなり言われたことがありましたが、本当に若くてキレイな女性が多いですね♡

昔、就職したばかりのスタッフがまじめ顔で「美人だと痔になるんですか?」って聞いて来たくらいですから(笑)

「美人 → 痔になる」

ではなく、私は、

「美人 → ウンチを我慢することが多い → 痔になる」

だと思ってるんですけどね。

また女性は妊娠・出産という男性には無い一大イベントを経験する機会があります。

「妊娠したら痔になる」
「お産で痔になる」

という迷信もありますが、これ、私は「迷信」と言い切ります(笑)

だって妊娠したから、出産したからって全員が痔になってませんもん。

うちの患者さん達を診ていても感じます。

痔があっても妊娠・出産で悪化する人と普段と変わりない人がいます。

 

それは何が違うのか?

ズバリ便通です。

便通の管理が行き届いていると、たとえ痔があっても妊娠・出産で悪化していません。

妊娠中の便通の管理は普段とは違うので、自己管理が行き届いている患者さんにも受診してもらうことが多いです。

また出産で痔が悪化することもあります。

いぼ痔(痔核・脱肛)が大きく腫れ上がってしまうと悶絶するくらい痛かったり、痛みのせいで授乳が出来なかったり、これは手術しかないな・・・と思うケースもあるのですが、どんなに痛くても2週間くらいすれば腫れはひいてきますし、痛みもおさまってきます。

だから出産直後に腫れたからって、その場ですぐに手術を決めないで下さい。

産婦人科の先生は「産後だからそのうち治る」とアドバイスされますが、ある意味正解です。

でも条件付きです。

「便通を治したら」改善します。

「便通を治さないと」ずっと調子悪いかもしれません。

今日、ご紹介する患者さんは20代の産後の女性。

ご丁寧に郵送して下さったんです。
ありがとうございます💖

こうしてお手紙をいただけることは当たり前ではなく、患者さんの気持ちが本当に嬉しいんです。

感謝の一言しかありません。

裂肛で悩む産後の20代女性

先日は小さな子供を連れての受診となり、しかも着いてすぐに子供がウンチをしてしまい、バタバタの中、受付の方も優しく手伝って下さり、本当にお世話になりました。

子供も「ウンチ出さないと」って思ったのかなって、勝手に少し緊張が和らぎました。

小さな子供を連れて行くので思うように話せないといけないと書いていった、とても長い私のお尻とお腹の状態を書いた文のメモを持ち受診しました。

家でその文を考える時も、私はこんなに昔から長い間お尻をいじめ続けてきたのか。。。

本当にひどいことをしてきたな。。。としみじみ反省しました。

産後そこに加え、お腹の調子(動き)もおかしくなり、とても敏感ですごい動く日(動かない日もあり)が気持ち悪く。。

でもお尻は何も出そうとはしません(汗)

むしろガスは止まらないくらい漏れ続けることもあり、病院に行っても「産後だからそのうち治るよ」と診てもらえず(泣)

でも辛くて、そのうちお尻の痔の痛みも大きくなり、、、

生きていくのが辛いとも思ってしまったこともありました。

でも「子供の成長を見たい」と思い、病院を調べ、みのり先生のブログにたどり着きました。

助産師さんに心療内科の受診もすすめられましたが、私は”お尻の痔”と”排便管理”  そこが整う、良くなることで、この不快な毎日が少し変わるのかなと思い、ドキドキしながら、子供と受診しました。

みのり先生は私の長いメモを「全部初めから読んで!」と言って、聞いて下さりました。

坐薬の使い方、症状なども用紙を下さり、家でもゆっくり見られて分かりやすかったです。

そしてみなさん優しくて、アットホームな感じが安心しました。

ここまで自分のお尻に悪いことをしてきたヒドイ奴(私)なのですが、排便管理に苦戦しております(泣)

先生にも、そして自分のお尻にも本当に申し訳ない。。。

そんな思いでいっぱいです。

でもそんなお尻を変えられるのは自分しかいないんですよね(汗)

また次回、みのり先生に助言をいただき、頑張っていきたいと思っておりますので申し訳ありませんが、ご指導よろしくお願いします。

P.S.
いつもブログを見させてもらい、辛いのは自分だけでない(もともと悪いのは私なのですが・・・)と色々励まされています。ありがとうございます。

排便管理は最初、楽チンではないけど慣れる

大阪肛門科診療所では極力手術をせずに、痔の原因となった便通を治すことで痔の症状を改善しています。

そのおかげで手術は激減し、「手術しなくても痔は治る」という体験を、患者さんを通してたくさんさせてもらっています。

排便管理は本当に大切です。

何をどのように使うのかは患者さんによって違いますね。

同じ坐剤でも使う個数、入れるタイミング、入れる頻度も異なります。

また便通管理がうまくいって、出口の便秘が治ってくると坐剤の出番が減ってきます。

最初はお尻の穴に何かを入れることがスゴク抵抗あります(苦笑)

それは誰だってそうです。

診察だって嫌ですよね・・・。

だけど、だんだん上手く入れられるようになって、傷が治れば痛みも無くなって、いつしか慣れて習慣になります。

そこまで持って行ければしめたもの。

もう「医者いらず」です。

自分のお尻の管理を完全に自分で行うことが出来ます。

通院すら必要無くなります。

 

そこまで持っていってあげるのが私たちの仕事だと思っています。

短期間で到達できる人もいれば、悪戦苦闘する時期が長くて時間がかかる人もいる。

みんなそれぞれ違います。

でも、つらいことを乗り越えた先には快適なトイレ生活が待ってるので、頑張って欲しいです。

この患者さんはその後、切れ痔がちゃんと治って排便管理も自分で出来るようになりました。

治療って「誰かがやってくれるもの」ではなく、「自分でするもの」なんです。

特に痔に関しては毎日の排泄を直さなければ根本的に何も解決しないため、日々のトイレの中に治療があります。

どうか、くじけず頑張って下さい。

くじけそうになったら、くじけたら、いつでも来て下さいね!

ダメだったら変えればいいんだし、また始めたっていいんです。

いつからでも出来ます。


診療所のセラピードッグ「ラブ」🐾
右側がラブです🐶
2頭の犬に別々の指示を出しても
ちゃんと従います✌
隣の犬には「オイデ」の指示、
ラブには「待て」の指示です

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