痔の痛みではなく皮膚の痛みだったという結末

今日の患者さんは50代女性。

あちこちの肛門科を受診して通院しているのに、肛門の痛みがなかなか無くならないため、東京から飛行機で来られました。

今までの経過

子供の頃から便秘があり、1週間のうち数回しか便通がありませんでした。

2年前に初めて肛門科を受診しましたが、強力ポステリザン軟膏を2週間使用しても痛みが続いた。

その時は内痔核の診断を受けた。

肛門が切れるのが気になり、主人が受診した別の肛門科を受診。

軟膏を処方され一旦は良くなったが、また排便時に肛門周囲のピリピリした痛みがあり再度受診。

同じ薬を出されたが、どんどん悪化。

出血するようになってきたため受診を決意した。

東京でも有名な専門の先生に受診しているのに、なぜ、こんなにどんどん痛くなってしまうのか、持病で薬も飲み続けているので心配になりました。

そしてWEB検索でみのり先生のブログを拝見し、患者様のコメントを拝見し、私が物心ついた頃から苦労してきたこと(普通の人のように気楽に排泄したいという夢!?笑)を解決して下さるのでは!?とすぐに思い立ち、お電話させて頂きました。

現在の排便と習慣

便通は3〜4日に1回。

自然にしていても便が出ないので、何年も前から市販のウィズワンLを3日に1回飲んで便を出しています。

ウォシュレットは排便したあとに使っています。

「おしり」だけでなく生理中は「ビデ」も使っています。

ウォシュレットで洗浄したあとなのに、紙でお尻を拭くと便が付くため、また洗っては拭くを繰り返します。

入浴時には石鹸などの泡をつけて肛門を洗い、直接シャワーを当てて洗い流しています。

診察の結果

肛門周囲の皮膚は洗い過ぎで真っ赤っかでした😣

それだけではありません。

シワに沿って亀裂が入り「あかぎれ」のようになりパックリ皮膚が裂けている部分もあります。

うーん・・・
これじゃあ痛いよね💦

そして診察すると肛門が狭いです💦

皮膚がつっぱって伸びにくくなっています。

洗い過ぎで肛門が狭くなっている人が本当に多いです😢

幸い、イボ痔や見張りイボ、肛門ポリープなどのデキモノはありませんでした。

指で便を確認💩
軟便です。

昨日は下剤を飲まなかったので今日は排便がないそうです。

坐剤を入れてトイレで出して来てもらいました。

ご本人は何も出なかったと言われましたが、診察すると、さっきあった便は無くなっていました✌

治療は

  1. 市販の下剤を中止し洗腸剤系の下剤に変更
  2. 坐剤を入れて便を出し切る
  3. 温水洗浄便座を含め肛門を洗うことを禁止
  4. 試作品の軟膏を肛門周囲と中に塗る
  5. 軟膏で肛門マッサージ

この患者さんのように、今まで長年苦しんでいたお尻の症状が、痔ではなく皮膚の問題だったというケースは、洗う習慣が普及してからどんどん増えていっています。

痔じゃなくてただの洗い過ぎ

というケース、本当に多いです。

患者さんが飲んでいる下剤や健康食品、サプリメントも必ずチェックします。

ウィズワンをはじめ薬局で販売されている便秘薬の多くがアントラキノン系下剤です。

飲めば必ず効くようになっていますが、大腸メラノーシスを起こすため、下剤が必要な人は腸を黒くしない、腸に負担をあまりかけない下剤に変更してもらっています。

コチラの記事を是非読んで下さい↓

あなたが良かれと思って飲んでいる健康食品やサプリメントの中にも入っているかもしれません↓

腸を黒くする下剤や健康食品に要注意 〜大腸メラノーシス〜

どの下剤が合うかは患者さんによります。

合う下剤が見つかるまで根気よく薬を合わせていきます。

 

この患者さんは超デリケート肌で、なんと、ワセリンでかぶれる人だったのです😱

診療所の特製手作り軟膏「Sザルベ」も使えない😭

どうしよう・・・と思っていたら、ちょうどその時、ワセリンでかぶれる人のために塗れる肛門クリームを作ろうと、試作品があったのです!

2種類作っていたので、それを持って帰ってもらって塗ってもらうことにしました。

そうです。
モニターになってもらったんです😅

次回は2週間後です

患者さんの衝撃と治療経過

診察の結果、まさかの「洗い過ぎ」と「子供の頃からのおしりの筋肉の鍛えすぎ」による痛み&便秘とは😱

本当に驚きました!!!

今まで、そんな診断と指導をして下さったドクターはいらっしゃらず、傷への処置だけでしたので、これでは一生、傷はつき続けると思っておりましたので「気楽に排泄する」という夢が叶うかも✨と、とても足取り軽く東京へ戻れました。(東京は大雪でとても大変でしたが💦)

みのり先生のご丁寧なご指導により、原因と解決法が分かりましたので、出来る限り頑張りました。

そうしたら数日後から

「普通の人は、こんなに楽にお手洗いしているのか!」

という感覚が、ちょっと分かってきました。

やはり

「排泄が正常にできなければ傷は癒えない」

と思っておりましたので、そこが解決できそうなことが本当に嬉しいです。

まだ初診から2週間ですので、なかなか毎日とはいかないのですが(&痛みもちょっとあるので)、私の40年以上に及ぶ疑問を解決して下さったみのり先生、そしてとてもお心配りのゆき届いたスタッフの皆様に心から感謝申し上げます。

東京から飛行機に乗ってくる甲斐があります!!

ありがとうございます。

2週間後の受診

完全に良くなった!とは言えないけれど、良くなってきていることを実感されていました。

診察すると皮膚はだいぶキレイになっていました✨

だけど皮膚が薄くて弱々しい状態はなかなか治りません。

こちらは時間がかかります。

 

合わせた下剤も効いたようで市販の下剤を卒業できました!

良かった😊

毎日飲んでも大丈夫な下剤を処方したので、これを毎日続けてもらうことにしました。

 

そして試作品の軟膏は・・・

一つは大丈夫だったけれど、もう一つは一度塗っただけでカーッときて使えなかったそうです😢

植物性の軟膏はOKだったようです。

今後の軟膏作りの参考にさせていただきます☺

皮膚の状態がまだ完全に治ってなかったので1か月後にもう一度受診してもらうことにしました。

1か月後の受診

1か月後に受診予定が色々と体調不良もあって、結局受診されたのは半年以上たってからでした💦

重度の栄養障害があり、栄養療法のクリニックで治療もされていたのですが、栄養療法のサプリメントでも湿疹が出て合うものがなく、お尻の湿疹も一時的に悪化し、普段、ご自身が使っている自然化粧品を使って肛門マッサージもされていました。

そのおかげで狭かった肛門が少し広がってきています。

排便も苦痛なく出来ているし、皮膚も少しずつ良くなってきているため次回の受診は半年後としました😊

痔ではなく皮膚の問題

この患者さんのように「肛門の痛み」が、痔ではなく皮膚障害によって引き起こされているケースは、温水洗浄便座の普及と共に、どんどん増えてきています。

問題は肛門の中ではなく肛門周囲の皮膚で起きているため、一般的な痔の治療をしても良くならず、途方に暮れて受診される患者さんがほとんどです。

痛みや、ヒリヒリ、ベタベタ、水がしみるなどの症状は、いぼ痔(痔核・脱肛)や切れ痔によって引き起こされているわけではなく、洗い過ぎ、拭きすぎ、こすりすぎなどの過剰衛生によって引き起こされているから、痔の治療をしても改善しません。

また誤ったお尻の手入れで皮膚症状を悪化させていることも多く、洗うのもほどほどに、まずは一度完全に洗うのをやめてみてほしいですね。

この患者さんは超デリケート肌でワセリンでもかぶれる人だったので、Sザルベが使えず困りました💦

Sザルベでかぶれる人は1000人に1人くらいなので、珍しいのですが、Sザルベを使えない患者さんのためのお尻専用クリームを作りたい・・・そう思って現在、開発中です。

Sザルベでかぶれた超敏感肌の患者さんにモニターになってもらい、かぶれない商品を作れば、誰でも使える、万人がかぶれないお尻専用クリームになるのではないか?と思っています。

来年の春頃には商品化したいと思っていますので楽しみにお待ち下さい💕

診療所の患者さんでなくても買えるようにしたいと考えています☺

ブログで案内しますのでチェックして下さいね✨


診療所のセラピードッグ「ラブ」🐾
左側がラブです🐶
ちゃんとポーズとってるんですよ✌
ラブはSザルベが大好き💖
私が手に塗ると必死で舐めにきます😅

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