私のお尻との35年間の闘いは終了しました

(2018年10月15日加筆修正)

今日の患者さんは55歳女性。

繰り返す切れ痔(裂肛)に終止符を打つために受診されました。

今までの経過

20歳頃から痛みと出血があった。

何度か医者に診てもらい、便を柔らかくする飲み薬と坐薬や注入軟膏をもらい、その場をしのいできた。

ずっとこんな治療法しかないと思っていたが、ある日「繰り返す切れ痔」で検索していたら大阪肛門科診療所が目に留まり何気に見てみると、

他の病院の先生とは全く違うことを書いている!

私の長年探していた先生はこういう先生のこんな治療だわ!!

と目からウロコがはがれる思いで受診した。

現在の排便と生活習慣

1〜2日に1回は排便があります。

残便感はありません。

下剤も飲んでいません。

ウォシュレットは排便直後に洗浄のために5秒くらい使っています。

洗った後に拭いているのにトイレットペーパーには便が付きます。

飲酒は週に1〜2回。

診察の結果

温水便座で洗浄しているため肛門周囲の皮膚は色素沈着で黒くなっていました。

2カ所、小さな内外痔核がありました。

切れ痔(裂肛)はありませんでしたが、切れ痔が治った痕跡はありました。

指診(内診)すると便があります。

便をちゃんと出してきたのに・・・です😅

しかも残っている便はコロコロ便と軟便と混じっています。

古い便が出し切れずに、ずっと残っていたようです。

便を出す坐剤を入れて出してきてもらいました。

ちゃんと空っぽになっていました。

切れ痔(裂肛)は治っていること、長年、肛門に便を溜めてきた結果、いぼ痔(痔核・脱肛)が出来てしまっていることを伝え、その原因と出残り便秘®について説明。

正しいお尻の手入れも指導し温水洗浄便座の使用禁止しました。

治療経過

通常、脱肛があると手術を勧められることが多いと思いますが、大阪肛門科診療所では、手術が必要な患者さんであっても、まずは痔の原因となった便通を治しもらいます。

それで痔の症状が無くなってしまうケースをたくさん経験しているからです。

この患者さんにも便通を治してもらうことにしました。

治療はシンプル。

  1. 出残り便秘®の治療のために坐剤を使用
  2. 肛門周囲と中にSザルベを塗る
  3. 温水洗浄便座の使用禁止

2週間後の受診(再診)

坐剤を毎日入れるようにしたら自力で便があまり出なくなり、坐剤で出すことが増えていました。

坐剤を入れて便を出しても本当に全部出せているかどうか分からないとのこと。

お尻の感覚が鈍ってしまうと便が分からない、便意があまりこない、排泄も不十分となってしまいます。

ここで坐剤がクセになったと勘違いする人もいますが、クセになっているのは坐剤ではなく「便を溜めること、残すこと」なのです。

その溜めグセ、残しグセが治り、自分でちゃんと排泄出来るようになれば坐剤は必要なくなります。

そうなるまで頑張って続けてもらうことにしました。

便秘は2週間くらいでそう簡単に治りませんが、いぼ痔(痔核・脱肛)は出てこなくなっていました。

「浣腸や坐剤でお尻に溜めていた便が出ていってくれると今までとはるかに違うお尻にビックリ仰天!」

と患者さんは満足されています。

でもいぼ痔(痔核・脱肛)は無くなっていません。

ちゃんと中にあります😅

だけど、お尻の症状が無くなって患者さんにとったら何も困ったことがないので、医学的に手術適応でも手術は必要ありません。

このまま上手に付き合えば一生、このまま持っていけるかもしれず、患者さんも手術を希望されなかったため治療を終了しました。

通院も終わりです。

2回目の通院で治療が終わることにビックリされ

「私のお尻との35年の闘いは終了しました」

とコメントされ思わずプッと笑ってしまいました😅

1年に1回「お尻健診」

1年に1回、お尻健診で来て頂くことにしました。

このように年に1回だけ、治療のための通院ではなく、健診のためのお尻チェックで来られる患者さんが増えてきました。

自分で排便のコントロールが出来ればお尻はトラブルを起こさないので、基本的に通院は必要無いですし、多くの患者さんが1年に1回の健診だけですむようになります。

自己管理が行き届いていれば肛門科通いは必要ないです。

ずっとダラダラ通い続けている人が多いですが、治ったら通院は終わるんですよ。

ちゃんと治療して通院を終わらせて下さいね。

お尻と「闘う」のではなく、毎日うがいをして歯磨きをするように、出口も「ケア」してくださいね。

「洗うケア」ではなく「出すケア」を心がけましょう。


診療所のセラピードッグ「ラブ」🐾
左側がラブです🐶
新入生とお散歩♪
先輩風を吹かせてないかな?

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